選挙は買い?2024年石破内閣下の衆議院選挙で株価がどう動くか

投資

 

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2024年9月30日(月)、「石破ショック」とも言われる大幅な株価下落が市場を揺るがしました(NRI:週明け後の『石破ショック』の余波と早期の解散総選挙)。

その後、石破首相の市場に配慮した発言によって株価は持ち直していますが、10月には衆議院総選挙が実施される予定で、株式市場にどのような影響を与えるのか、多くの投資家が注目しています。

日本市場では「選挙は買い」と言われる格言があります。今回は、過去5年以内に行われた日本の選挙が株価に与えた影響を検討しながら、今回の石破内閣による解散総選挙が株価に与える影響について考察してみます。

 

ここ最近の選挙と株価の動向

2019年7月の参議院選挙

2019年7月に行われた参議院選挙は、安倍晋三首相が率いる自民党が過半数を維持し、安定政権を確保することが焦点となっていました。この時期の日経平均株価は、選挙前に一時的に不安定な動きを見せたものの、選挙結果を受けて、7月末から8月にかけて回復の兆しを見せました。選挙後、政治的安定感が市場にプラスの影響を与えたと言えます。市場は「安定政権」を好む傾向があり、特に自民党の政権維持は株価の安定要因となることが多いです。

2021年10月の衆議院選挙

2021年10月の衆議院選挙は、菅義偉首相の後継者である岸田文雄氏が総裁に選ばれた直後に行われました。選挙前の日経平均株価は不安定で、特に岸田氏が首相に就任した直後には「岸田ショック」と呼ばれる株価下落が見られました。しかし、選挙結果が自民党の安定的な勝利を示すと、11月にかけて株価は回復傾向に転じました。選挙直前の不安定な状況から、結果として市場は「安定政権の継続」を好意的に評価しました。

2022年7月の参議院選挙

2022年7月の参議院選挙は、岸田政権下で行われた重要な選挙であり、ウクライナ情勢や新型コロナウイルスの影響も市場に波及していました。選挙前、日経平均株価はやや弱含んでいましたが、選挙後は岸田政権の安定した運営に対する期待感が高まり、株価は持ち直し、結果としてバブル期以来の史上最高値更新への足がかりとなりました。

 

石破内閣の誕生と株式市場への影響

2024年9月30日の「石破ショック」は、石破氏がこれまでの安倍・菅・岸田政権とは異なる路線を採る可能性があるとの市場の懸念を反映しています。
特に石破氏は、地方創生や分権改革を重視しており、大都市圏を中心とした経済政策の転換が懸念材料となっていました(石破新総裁誕生で円高・株安に…令和のブラックマンデー再来?)。

一方、石破首相は市場の反応を意識し、「経済政策は市場と対話しながら進める」といった発言を行い、株価は若干の回復を見せました。しかし、選挙前の不透明感は依然として残っており、石破内閣の帰趨によって市場の反応は大きく変わる可能性があります。

 

「選挙は買い」という格言の真実

日本市場では「選挙は買い」という格言がありますが、これは必ずしも全ての選挙に当てはまるわけではありません。選挙が株式市場にプラスの影響を与えるのは、次のような要因が揃った場合です。

  1. 安定政権の継続
    投資家は予見可能で安定した政治環境を好む傾向があります。特に自民党の政権維持が確実視される場合、市場は安心感を持って株を買いに転じることが多いです。
  2. 選挙後の政策期待
    新しい政策が経済成長を促すとの期待が高まると、選挙は株価上昇の引き金になります。特に経済改革や規制緩和が見込まれる場合、株式市場はプラスに反応する傾向があります。

一方で、今回の石破内閣による解散総選挙が株価に与える影響はやや不透明です。

そもそも自民党が政権を維持できるのかという点に加え、石破氏の政策方針がこれまでの政権と異なる点が多く、特に地方重視の政策が大都市圏を中心に活動する企業にどのように影響するか注目です。

 

まとめ:今回の選挙が株式市場に与える影響の予測

今回の衆議院解散総選挙は、短期的には、石破氏が市場に配慮しつつ、安定した政策運営を行うことで、選挙後には株価の回復が見込まれます。特に、地方創生や分権化政策が実行に移されれば、地域経済の活性化が期待され、特定の産業やセクターでの株価上昇も考えられます。

また、過去の選挙と同様、安定政権の維持が確認されれば、株式市場に良い影響を与える可能性があります。

最終的には、石破政権が短期的な市場の不安にどう対応し、長期的な経済成長戦略を示すかが、今後の株価の動向を左右する大きな要因となるでしょう。選挙結果によって安定した政治基盤が確保されれば、株式市場にとってもポジティブな要素が増し、投資家の信頼が回復する可能性が十分に考えられます。

いずれにしても、政治の動向を見つつリスクに見合ったポジションをとっていきたいと思います。

ではまたっ

 

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